ハノイ市人民委員会は18日、南シナ海の領有権を巡って対立中の中国に対する抗議デモを全面的に禁止すると発表した。同市では、6月初めから毎週日曜日には反中デモが行われていた。当局は当初、容認する姿勢を見せていたが、先月10日、集まったデモ隊を強制排除し、デモを取材していたNHKの現地記者らを一時拘束した。しかし、その後しばらくは再び容認する姿勢を取っていた。
今回の全面禁止にもかかわらず、同市では21日、市内中心部のホアンキエム湖で30人ほどが反中デモを決行した。デモ開始直後、待機していた警察はデモ隊を拘束し、警察署に連行した。当局は今後も禁止に従わない場合は、厳しい措置を取る方針を明らかにしている。