北朝鮮に関するニュース専門の米国のウェブサイト「NKNews」は、衛星写真などのデータに基づき、現在北朝鮮の金剛山リゾート地区の近くにあるChangjon港に係留されている浮遊式建築物が、かつての「サイゴン・フローティングホテル」だと断定している。
(C)VnExpress、円内がホテル |
この世界初の浮遊式ホテルはシンガポールで建造され、1988年に完成した。オーストラリアで営業していたが、1989年に日本のEICデベロップメント社が買収し、ホーチミン市のサイゴン川で「サイゴン・フローティングホテル」として営業を始めた。
レストランやプール、テニスコート、バーなどを併設する5つ星ホテル(客室数201室)で、ホーチミン市の観光・娯楽スポットとして1990年代前半に人気を集めた。その後多くの高級ホテルが完成し営業が振るわなくなり、韓国のヒュンダイ(現代)グループに1800万USD(約19億3000万円)で売却された。
1997年4月1日にホーチミン市を離れ修理を経た後、現在の場所に移動し「Hotel Haekumgang」として営業していたが、2008年に韓国人女性観光客が金剛山付近で北朝鮮兵士に射殺される事件が起きて以後、営業を停止したまま現在に至っているという。