ホーチミン市人民委員会がこのほど発表した、台風が市を直撃した場合の対応策によると、世界気象機関で採択された風力階級表のレベル8~9(風速17.2~24.4m/秒)の台風では24万1000人余りが、レベル10~13(同24.5~41.4m/秒)では25万人近くが避難しなければならない。
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いずれの想定でも、避難対象者が最も多いのはフーニュアン区の2万9000人で、逆に最も少ないのは9区の約800人。カンゾー郡では、レベル8~9で8000人が、レベル10~13で1万2700人が避難対象者となっている。また、大型の台風に襲われた場合に対応に当たることができる市内の政府機関の職員数として、2万9000~3万人を見込んでいる。
中央気象予報センターは、2015年は南シナ海で9~10の台風及び熱帯低気圧が発生し、このうち4~5がベトナムに直接的な影響を及ぼすと予測している。ホーチミン市資源環境局は、気候変動の影響で南部に影響または上陸する台風が近年増える傾向にあるとし、将来台風がホーチミン市を直撃することも珍しくなくなるとみている。
市内で台風による被害があったのは直近では2012年4月で、家屋約500棟が損壊、漁船11隻が沈没、街路樹約400本が倒壊するなどした。