中国南部に上陸した台風4号(アジア名:ニーダ、ベトナムでは台風2号)の影響により、地形の険しい山岳地帯の西北部地方ラオカイ省で5日未明、鉄砲水が発生し、午前の時点で死亡者4人、行方不明者7人が確認された。
(C) vnexpress |
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同省気象センターによると、豪雨によりバットサット郡で152mm、ラオカイ市で63mm、サパ町では60mmの雨量が観測されたという。冠水や土砂崩れ、落石などにより、ラオカイ市から人気避暑地のサパ町までを結ぶ国道4D号線へのアクセスが遮断され、多くの観光客が立ち往生した。
最も大きな被害を受けたのはバットサット郡で、複数の吊り橋が流水に呑み込まれた。同郡全域で停電し、電話の電波も届かなくなったほか、スンホアン村では16世帯が孤立した状態になった。
同日正午までの統計によると、同省では民家22棟が全壊、約100棟が冠水した。また、農業への被害については、稲作地1万haと養殖場1000haが冠水している。今回の被害総額は約2000億VND(約9億1300万円)に上ると見られている。