有害な情報を含んだコンテンツを制限する規定が盛り込まれたオンラインでの情報提供に関する情報通信省の通達第38号/2016/TT-BTTTTが2月15日に発効した。情報通信省は、同通達の発効から現在までに、複数のウェブサイト運営業者と協力し、有害な情報・コンテンツの特定・処分を行っている。
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同省はこのほど、ベトナム人の利用者が特に多い動画共有サービス「ユーチューブ(YouTube)」および「フェイスブック(Facebook)」の代表者と会合し、暴力や反体制を扇動したり、国の指導者を誹謗中傷したりする内容の情報・コンテンツを処分するための方法などについて協議した。YouTubeもFacebookも、意欲的に当局の要請に対応している。
こうした中、YouTubeを保有するインターネット検索大手の米グーグル(Google)は、情報通信省の指摘を受けて、YouTubeで配信されている動画2300本のうち有害な情報を含む動画1500本をブロックした。また、Facebookも当局の指示を受けて同サイト上の複数のページをブロックしている。
同省が2月に発表したデータによると、全国のインターネット利用者数は約5000万人で、全国の人口の53%を占める。Facebookについては、毎月の利用者数が4800万人、毎日の利用者数が3000万人に達している。
経済成長につながるとして当局が通信インフラの整備を積極的に推進していることにより、インターネットを通じた国内外の交流が活性化している反面、反政府団体がYouTubeやFacebookをはじめ、ベトナム人利用者の多いウェブサイトでプロパガンダを強化しているのも現状だ。