ホーチミン市ビンタン区にある路地で2月13日未明、ステンレス鋼の樋(とい)製作所を営むマイ・スアン・チンさん(男性・46歳)一家5人が自宅で惨殺された事件で、同市人民裁判所は9日、殺人罪に問われていたグエン・フウ・ティン被告(男・18歳、メコンデルタ地方アンザン省出身)に死刑の判決を言い渡した。
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裁判所は、児童の殺害や複数人の殺害、悪質な手口などを考慮して情状酌量の余地はないとし、死刑の判決を下した。同被告は罪状を認めた上で反省の意を示し、死刑執行後は臓器を提供したいとの意向を表明した。
同事件は、同被告がチンさんの妻(37歳)を玄関ドアの近くで、チンさんと息子(13歳)、娘(11歳と6歳)の4人を別々の部屋3室で、いずれも刃物で複数回切りつけて殺害したというもの。
チンさん一家の自宅は製作所を兼ねており、従業員3~4人が働いていた。事件が起きたのはテト(旧正月)の直前で、事件前日の夜にチンさん宅で忘年会を行った後、同被告1人がそのまま泊まり、他の従業員らは帰省した。
同被告は一家を殺害した後、バイク1台と携帯電話2台を盗んでいた。同被告は取り調べで「チンさん夫婦に叱られたり殴られたりしたため、復讐した」と供述している。