6月20日にホーチミン市タンビン区12街区チュオンチン通りにある同街区警察署に爆弾が投げ込まれた事件で、公安省国内治安局は各地方の公安局と協力し、国家転覆を目的としたテロの疑いなどで新たに容疑者7人を逮捕したことを明らかにした。
同事件に関連して、7月には別の容疑者8人が国家転覆目的のテロの疑いで逮捕され、捜査を受けている。同事件はテロ組織のメンバーがバイクの後部に乗って警察署に爆弾を投げ、女性警察官1人を負傷させ、物品と施設を破壊したというもの。
容疑者らは、カナダに本拠を置くテロ組織「チエウダイベト(Trieu dai Viet)」のメンバー。「チエウダイベト」は米国に本拠を置くテロ組織「臨時ベトナム国家政府(Chinh phu quoc gia Viet Nam lam thoi)」から分裂したテロ組織だ。
「チエウダイベト」のメンバーらは、国の歴史や政策を歪めたり、指導者を誹謗中傷したり、暴動や政府転覆を扇動したりする内容の多くのコンテンツをユーチューブ(YouTube)などに投稿し、爆弾など兵器の製造を違法に行っていたことが分かっている。
同事件が発生した背景には、5月から6月にかけて開かれた国会で可決が延期された特別行政経済区法(経済特区法)案、および6月12日に可決されたサイバーセキュリティ法に対する抗議デモ・暴動が全国で発生したことがある。