米朝首脳会談で注目の容姿端麗な儀仗兵、退役後はモデルに転身も

2019/03/16 06:28 JST配信

 2月27日と28日にハノイ市で行われた米国のドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の米朝首脳会談や、その直後の3月1日と2日に行われた金委員長のベトナム公式訪問はまだ記憶に新しい。

(C) vnexpress.net
(C) vnexpress.net

 厳戒態勢が敷かれたハノイ市の様子は連日メディアで報道され、国内外から注目されていた。そのなかで、脚光を浴びたのが長身に端正な顔立ちをしたベトナム人民軍の儀仗兵(ぎじょうへい)たちだ。儀仗兵は国家元首や高官の警護や各種儀礼に配置される特殊部隊で、厳しい審査に合格した新兵のみが儀仗兵の任に就くことができる。

 儀仗兵の基準は、◇政治的な素養がある、◇健康状態が良好、◇軍人としての基本的な振る舞いができる、◇任務を完璧に遂行する能力がある、◇容姿端麗、◇身長180cm以上であることとされており、合格者は年に100人ほどだ。

 地方の省から入隊年齢に達した男子で儀仗兵への推薦があると、儀仗部隊の幹部が省へ赴き審査を行うが、身長を満たしていない場合は審査が進んでいても中止となる。儀仗兵の任務は守秘性が極めて高く、立ち位置も国家元首と近いため、志願者の経歴も厳正に審査される。

 儀仗兵は儀礼や式典などに登場することが多く華やかな職務だと思われることが多いが、その裏には厳しい訓練があることはあまり知られていない。

 長時間同じ姿勢を保つ訓練では10分、20分、60~70分と徐々に時間を延長していき、2時間の直立不動が求められる任務の訓練では3~4時間同じ姿勢をとる。このほかにも一糸乱れぬ行進や敬礼、捧げ銃などの動作の訓練も繰り返し行われる。タンロン・ハノイ建都1000年記念(2010年)やハノイ解放60周年(2014年)には式典の3~4か月前から強化訓練を実施した。

 儀仗兵の任期は2年だが、一部の隊員に新任のとりまとめ役として残ることを命じるほか、毎年、軍事的能力が高く容姿端麗な者8~10人を長期任務の隊員として採用している。現在は約70人が儀仗兵の任に就いている。

 2015年にはアオザイのデザイナーからの要請で20人の儀仗兵がファッションショーに出演した。ミス・アオザイと一緒にランウェイを歩く身長185cm以上の男性モデルを集められなかったため招集がかかったのだ。儀仗兵のなかには長身を生かして退役後にモデルに転身する者もいるという。

[vnexpress.net 01:00 12/3/2019, T]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 27日18時30分、第2回米朝首脳会談がハノイ市のソフィテル・レジェンド・メトロポール・ハノイ(Sofitel ...
 米国のドナルド・トランプ大統領は26日20時57分、ハノイ市のノイバイ国際空港に到着し、大統領就任後2...
 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を乗せて東北部地方ランソン省のドンダン駅を出発し...
 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を乗せた列車が、ベトナム現地時間26日午前8時15分...
 ハノイ市で20日午前、人民軍および人民公安への新兵入隊式が行われた。今回、市内30の区・郡・町から35...
 今月27日・28日の両日に第2回米朝首脳会談の開催が予定されているハノイ市では、会談を間近に控えて、...
 国防省はこのほど、人民軍の採用と入隊招集について規定した通達を公布した。採用基準は、18~25歳の国...
 ホーチミン市で7日午前、人民軍への新兵入隊式が行われた。同市共産党委員会のグエン・ティエン・ニャ...

新着ニュース一覧

 商工省によると、2025年におけるベトナムの輸出入総額は推定で約9200億USD(約144兆円)となり、過去最高...
 ベトナム建設省は19日、ラオカイ~ハノイ~ハイフォン間鉄道建設事業の第1サブプロジェクトの着工式を...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社...
 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロ...
 軍事ウェブサイトのグローバル・ファイアパワー(Global Firepower=GFP)が発表した2025年版の世界軍事...
 ファム・ミン・チン首相は20日、ペトロベトナムグループ(Petrovietnam=PVN)のレ・マイン・フン会長を...
 再生可能エネルギー事業を手掛けるイーレックス株式会社(東京都中央区)は、同社が開発を進めている西北...
 一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は15日、ベトナムの新たなドローン産業団体であるベトナム低...
 電子機器・電気機械器具の製造・販売を手掛けるコーセル株式会社(富山県富山市)は、海外子会社(非連結...
 ベトナムで初となる軽量軌道交通(LRT)路線が19日、南部メコンデルタ地方アンザン省フーコック特区(島)...
 米国の調査機関World Population Review(WPR)が先般発表した
 ホーチミン市では現在、計1万8613台のタクシーが運行されており、このうち電気自動車(EV)が1万3124台で...
 レ・タイン・ロン副首相はこのほど、「2025~2035年の外国語教育強化計画および2045年までのビジョン」...
 ベトナム国家大学ホーチミン市校(ホーチミン市国家大学=VNU-HCM)の副学長を務めていたグエン・ティ・...
トップページに戻る