新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による影響を受け、ホーチミン市の教育施設で働く教職員4万1722人が無給休暇や離職を余儀なくされている。同市教育訓練局が明らかにした。
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無給休暇を取得した人数は約3万9000人で、このうち幼稚園の教職員が3万人余りに上り、圧倒的な割合を占めている。また、労働契約を解除された人数は2000人余りとなっている。
教育施設では、1月に2019-2020年度の前期が終了してからテト(旧正月)休みに入り、テト明けからは約3か月間にわたり新型コロナウイルス感染症対策として休校措置が適用されている。
こうした中、公立の教育施設は国から資金が配分されるが、市内の私立の幼稚園・小中学校・高校1002校は国からの資金配分を受けられず、学費が主な収入源となっている。
私立・公立を問わず、市内の小中学校・高校は、グーグル(Google)が学校向けに開発した無料のウェブサービス「グーグルクラスルーム(Google Classroom)」などのオンライン学習ツールで授業を続けているが、園児のオンライン学習は難しく、幼稚園は特に苦境に立たされている。英語センターや情報技術(IT)センターなどはオンラインコースを展開し凌いでいるが、固定コストなどが大きく採算が取れない状況だ。
市はこれに先立つ3月27日、私立幼稚園の労働者約3万0570人に対し、1人につき月100万VND(約4600円)の補助金を3か月間支給することを決定している。市はさらに政府に対し、私立の教育施設にゼロ金利の融資措置や納税猶予、各種料金の減免措置を適用するよう要請する方針だ。