28日に台風9号(アジア名:モラヴェ、日本では台風18号)の直撃を受けた南中部沿岸地方のクアンナム省ナムチャーミー郡(huyen Nam Tra My)で大規模な地滑りが相次いで発生し、村民計53人が土砂の下敷きになった。
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最も深刻な被害となっているのは、チャーレン村第1村落(thon 1, xa Tra Leng)とチャーバン村第1村落(thon 1, xa Tra Van)。2つの村落は、同郡の中心部からそれぞれ25km、14km離れた山岳地帯にあり、村落につながる道路も土砂崩れで寸断されているため、捜索・救助作業が難航している。
チャーレン村第1村落では、同日午後に突然地滑りが発生し、村民45人が生き埋めになった。当局はこれまでに8人の遺体を発見・収容。一方のチャーバン村第1村落では、同日午後3時半ごろに地滑りが発生し、村民8人が土砂の下敷きとなり、これまでに7人の遺体が発見・収容された。
第5軍区および同省当局は現在、多数の人員と機械設備を動員して行方不明になっている残り38人の捜索を急いでいる。
なお、最新の情報によると、同省フオックソン郡(huyen Phuoc Son)フオックロック村第3村落(thon 3, xa Phuoc Loc)でも28日午後に地滑りが発生したことが分かっており、11人が行方不明となっていたが、29日昼までに3人の死亡が確認された。