ファム・ミン・チン首相はこのほど、新型コロナウイルスワクチン「ナノコバックス(Nanocovax)」を開発中の地場ナノゲン社(Nanogen、ホーチミン市)との会合で、ナノコバックスの第3期臨床試験の評価への協力を世界保健機関(WHO)に提案したことを明らかにした。
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数日前に開いたWHOとの会合で、ナノゲン社が現在実施中の第3期臨床試験の評価と検査、ワクチンに関してWHOが規定する手続きへの協力を求め、専門家チームの派遣を要請したという。チン首相は、専門家チームを迎える準備を進めるようナノゲン社に求めた。
同社のホー・ニャン会長は、ワクチンの生産体制について、2棟のワクチン生産工場の現在の生産能力は1か月当たり800万~1000万回分だが、9月になれば3000万~5000万回分に引き上げ可能と説明した。生産設備の輸入や製造ラインの整備に時間がかかるためだという。
第3期臨床試験は、7月半ばからの第3c期に100万人を対象に接種を実施する予定。ワクチンのサンプルは、既に国連のワクチン研究所に送付済みで、研究所の臨床試験に参加し、12月に結果が判明する見通しとなっている。