ベトナム保健省が韓国の財閥SKグループに対し、ベトナムへのワクチン工場建設を要請したことが明らかになった。
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SK関係者によるとワクチン工場設立については、同社と保健省が製薬関連の投資に関して協議を行うなか、ワクチン確保が急務との理由で要請があった。
またSKケミカル(SK Chemicals)の子会社で製薬会社のSKバイオサイエンス(SK bioscience)が委託生産している、英国の製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)製ワクチンのうち、一部の供給についても要請を受けた。
これに対しSK側は、委託生産は販売や供給に関する権利がないと説明したが、ベトナム側からはワクチン供給に関する何らかの行動を求める繰り返しの要請があったという。
このほかグエン・タイン・ロン保健相は6月、SK関係者とワクチン協力について話し合う席で、ワクチン工場誘致に対する強い意志をみせていた。
これとは別にグエン・スアン・フック国家主席も韓国企業との懇談会の席で、SKに対しワクチン確保の支援を要請していた。
SKは2022年1~3月期に、SKバイオサイエンスが自社開発したワクチンの生産が開始されれば、ベトナムに優先的に提供できるよう協議を行うと述べた。韓国でもワクチン供給が不足するなかでの要請にSKは困惑気味ではあるものの、すでに社内でワクチン供給に関する検討を開始している。