ニセ朝鮮人参を掴まされる事件が後を絶たない。ホーチミン市フーニュアン区に住むタイン氏は、去年の年末、80歳を越す父の長寿を願い、5区のハイ・トゥオン・ラン・オン通りで朝鮮人参の2リットル瓶を買い求めた。ひげ根の様子がまるで人間のような形のこの人参は240万ドン(約 150米ドル)。老翁は毎日ちびりちびりとこの「高価な」人参酒を飲み続け、ついに飲みつくした後人参を取り出して見てみると、何とひげ根がぞろりと抜け落ちたではないか! 驚いたタイン氏が人参に詳しい友人に見せたところ、単なるタイワンモミジ(ウコギ科・ベトナムでは食用)の根を買わされていたのだと判明した。
同市ホックモン県に住むランさんは、10区の2月3日通りで75グラムの朝鮮人参を82万ドン(約 51米ドル)で買い求めた。パッケージのあまりの豪華さに中を見ずに持ち帰ったところ、箱の中身はパパイヤの茎を干したものであった。
販売価格についても疑問が多い。朝鮮人参の販売店はみな、「朝鮮人参公社の専売店」ということになっている。しかし価格は店によってまちまち。3区のある店では75グラムの人参の根が94万ドン(約 59 米ドル)だが、これがダイアモンドプラザだと150万ドン(約 94米ドル)に跳ね上がる。どれが本物でどれが偽者なのか、どの商品が高品質なのか、知るのは売り手のみばかり。消費者に区別は不可能だ。