ハノイ市の街角、子どもの集まる場所にはたいてい粥売りの屋台がやってくる。粥売りの大半は紅河デルタ地方フンイエン省フークー郡の出身だ。
(C)Vietnam.net, ハノイ市の滋養粥屋 |
(C)Vietnam.net, 建設ラッシュに沸く粥屋の故郷 |
グエン・ティ・バーさんはハノイ市クアットズイティエン通りで粥売りを始めて5年。世代を問わず人気で、客足が絶えることがない。
フークー郡出身のバーさんは、3人の子どもを抱え、耕地は少なく、生活は常に苦しかったため、ツテをたどって北部ハイフォン市へ出稼ぎに行った。月給300万ドン(約1万2000円)で粥屋の皿洗いの仕事にありつき、そこで子供向けの滋養粥の作り方を覚えた。
その後彼女はハノイ市へ出て、ある集合住宅の子供たちに粥を配ることを思いついた。そこには公務員が多く住んでおり、忙しすぎて子どもに満足な食事を与えられない家庭が多いという話を聞いていたからだ。しばらくすると、彼女の腕前の良さと、粥のお陰でたくましくなった子どもの姿に、多くの客が引き寄せられた。