南部メコンデルタ地方ドンタップ省タンタイン村(xã Tân Thạnh、旧タインビン郡)のファム・バン・ヌンさん(男性・54歳)は、自費で15億VND(約910万円)近くを投じて大容量ポンプ6台を購入し、有志の消防隊を設立した。この消防隊は、過去5年間に地域で発生した20件以上の火災を消し止めてきた。
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10月初旬のある朝、タンタイン村のタンタイン市場(Chợ Tân Thạnh)で農業資材店を営むヌンさんは、店を開けて客を出迎える。客が途切れると、ヌンさんは消防機材の保管場所へ向かい、整理や清掃、メンテナンスを行う。どんなに忙しくても、日曜日の朝は必ず点検やバッテリーの充電、注油に時間を充てている。
「始動させたらすぐにエンジンがかからなければなりません。消火活動で不具合が起きたら大変ですからね」とヌンさんは話す。
20年以上前、義父が火災に備えて水ポンプを常備している姿を見て、ヌンさんは火災への備えの重要性を痛感した。それ以来、家族や近所の人々を守るため、本格的な消火設備を整えたいという思いを温めてきた。
2021年、ヌンさんは日本のトーハツ(Tohatsu)製の中古水ポンプを8500万VND(約52万円)で購入した。それから間もなく、自宅から70mほど離れた近所の家で火災が発生し、ヌンさんはポンプを持ち出して放水した。
機材を初めて現場に投入したことで、ヌンさんはその本当の価値を実感したという。「火を消し止めると、家主は私を抱きしめ、泣きながら感謝してくれました」とヌンさんは振り返る。
この出来事をきっかけに、ヌンさんは消火設備を拡充するために資金を貯め始めた。ヌンさんはさらに5台のポンプを購入し、3台は子どもの家に配備し、残る3台は自宅に置いて「いつでも火災に立ち向かえる体制」を整えた。
ヌンさんが所有する6台のポンプはすべて大容量モデルで、毎分1200~1400Lの水をくみ上げ、30m先まで放水できるほか、500m離れた水源からもホースで水を引くことができる。ポンプは消火活動1時間あたり平均20Lのガソリンを消費する。









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