地場総合インターネットメディア運営大手VNGコーポレーション[VNZ](VNG Corporation)株の15日終値は、前日比+17万7200VND(約1000円、+15%)上昇の1株135万8700VND(約7700円)で、11営業日連続でストップ高となった。未上場公開株取引市場(UPCoM)への店頭公開から1か月余りで株価は5.7倍へと上昇し、ベトナムの株式市場で最高値となった。
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株価上昇に伴い、時価総額も48兆7000億VND(約2750億円)に増えた。店頭公開後の1日当たりの平均売買高はわずか100~300株にとどまっていたが、直近3営業日には6000~7000株に増加した。
同社は1月5日、3580万株をUPCoM市場に店頭公開した。初日の取引基準株価は24万VND(約1360円)。同日から31日にかけて取引はなかった。
ただし、現在の株価は海外株主がVNZ株の取得に投じた購入価格を下回っている。シンガポール政府系投資会社テマセク・ホールディングス(Temasek Holdings)は2019年、1株186万1800VND(約1万0500円)でVNZ株35万5820株を取得した。また、未来アセット・ベトナム・ファンドマネジメント(Mirae Asset (Vietnam) Fund Management)は2021年、VNZ株の取得に1兆2280億VND(約69億円)を投じており、1株あたりの購入価格は170万VND(約9600円)の計算となる。
VNZの2022年の業績は、売上高が前年比+2.0%増の7兆8010億VND(約440億円)、税引後利益が▲1兆3150億VND(約▲74億円)の赤字となり、前年の赤字額から18.5倍へと拡大した。また、親会社株主帰属利益は前年の黒字から▲8580億VND(約▲48億5000万円)の赤字に転落した。
<2010~2022年の業績>