グエン・タン・ズン首相はこのほど、東北部ハザン省におけるドンバン岩石高原・ズーザー国立公園の設立を決定した。同国立公園は、ビスエン郡トゥンバー村、バックメー郡ミンソン村、イエンミン郡ズーザー村に広がり、ズーザー自然保護区とカウカー・キンシコウ生息地等保護区を合わせて設立されるもの。総面積は1万5006.3ha。
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これに伴い、同省イエンミン郡にあるドンバン岩石高原も国立公園となる。同高原の面積は2300km2ほどで、モン族・ザオ族・ザイ族・タイ族など17の少数民族約25万人が暮らしている。
同国立公園は、キンシコウをはじめとする絶滅危惧種の動植物及び熱帯林生態系を保護すると共に、トゥエンクアン水力発電所地域にある貯水池やガム川流域を保護することで、同省の農業・工業生産の安定化に寄与するものと期待されている。
更に、エコツーリズムの開発、地元住民の雇用拡大、環境保護への意識向上を目指して、自然景観や地質学公園といったドンバン岩石高原の強みを活かした試みも計画されている。
なお、2010年8月時点で全国の国立公園は、北中部クアンビン省のフォンニャ・ケバン国立公園や同トゥアティエン・フエ省のバックマー国立公園、東南部バリア・ブンタウ省のコンダオ国立公園など30か所を数える。このうち初めて設立されたのは、紅河デルタ地方ニンビン省にあるクックフオン国立公園(1966年)。ドンバン岩石高原・ズーザー国立公園は31か所目となる。