ベトナム語の曜日の表現~第1日曜日ってどう言うの?~

2016/07/26 JST配信

以前、 ベトナムの年月日の書き方 について説明しましたが、今回はベトナム語で曜日をどのように表現するかを解説するとともに、ベトナムの曜日に関する豆知識も紹介します。

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曜日の言い方

各曜日のベトナム語表現は次の通りです。ベトナム語ではよく略した書き方をするので、それも併せて記載しておきます。

|曜日|ベトナム語(発音)|略し方|*備考|

|日曜日|chủ nhật(チューニャット)|CN|*漢字で書くと「主日」|

|月曜日|thứ hai / thứ 2(トゥーハイ)|T2, T.Haiなど|

|火曜日|thứ ba / thứ 3(トゥーバー)|T3, T.Baなど|

|水曜日|thứ tư / thứ 4(トゥートゥ)|T4, T.Tưなど|*「tư」は漢字で書くと「四」|

|木曜日|thứ năm / thứ 5(トゥーナム)|T5, T.Nămなど|

|金曜日|thứ sáu / thứ 6(トゥーサウ)|T6, T.Sáuなど|

|土曜日|thứ bảy / thứ 7(トゥーバイ)|T7, T.Bảyなど|

「thứ」は、ベトナム語の助数詞で、日本語で言う「第」にあたる言葉です。つまり、thứ haiは「第2の、2番目の」という意味になります。また、水曜日の「4」は数字を数えるときの「bốn (ボン)」ではなく、漢字の「四」のベトナム語読み「tư (トゥ)」を使うので注意しましょう(4月を「tháng tư(タントゥ)」というのと同じです)。

本来は「第○日」の「日」に当たる「ngày」をつけて、「ngày chủ nhật」「ngày thứ hai」と言うのですが、「ngày」は省略されることが多いです。

年月日とあわせて書く場合は、日本とは順番が逆で、「曜日+日+月+年」となります。順序を間違えないように注意しましょう。例えば、「2024年12月24日(火)」であれば、「thứ ba ngày 24 tháng 12 năm 2024 」となります。

ベトナム語の年月日についてはコチラ→ ベトナム式日付の書き方~日本とは逆の順で~

 

どうして日曜日が1番目なの?

文化や宗教の違いによって、週の始まりを何曜日とするかが変わってきますが、ベトナムの曜日の並び順を見ると、「主日」である日曜日が始まりで、月曜日が主日から2番目の日なので「thứ hai(2番目の)」となっています。

でも、なぜ日曜日から始まっているのしょうか。中国の曜日も数字を使うので、中国の影響かと思ってしまいますが、中国語の曜日は月曜始まりで、月曜日を「星期一」、火曜日を「星期二」としており、ベトナムとは異なります。

実は、 ベトナム語で日曜日が始まりになっている理由は、大航海時代にベトナムへやってきたポルトガル人宣教師が曜日の概念をもたらしたためと言われています。ポルトガルといえばキリスト教の国。旧約聖書の「神様は6日間かけて万物を創り、7日目にお休みになった」がよく知られているので、日曜が休みのキリスト教では月曜日が始まりかと勘違いされがちですが、実は日曜日が始まりなんです。新約聖書の中に「キリストが復活した日曜日が1週間の最初の日」という記述があるため、キリスト教の暦である「グレゴリオ暦」は日曜始まりとなっています。また、キリスト教の母体であるユダヤ教では土曜日が安息日であったということから、元々日曜日が週の最初の日であるという考え方がありました。

ヨーロッパの多くの国の言語では、曜日の名称はローマの神々に由来していますが、ポルトガル語はこれを廃し、土日以外については月曜日を「第2曜日(Segunda-Feira)」、火曜日を「第3曜日(Terça-Feira)」・・・と呼んでいます。これがベトナム語でも使われるようになったということです。

ちなみに、ベトナムで使われているカレンダー、かつては週の始まりである日曜日を先頭としていたようですが、土日が連休となることから日曜日を最後に記載するようになった欧米諸国のように、ベトナムでも日曜日を週末にしているものが増え、日曜始まりと月曜始まりのどちらが多いか判断できないぐらい混在しています。ベトナムでも今後週休2日制が定着していけば、月曜始まりのカレンダーが主流になっていくのかもしれません。日本のカレンダーも、元々日曜始まりだったのですが、週休2日制定着とともに、ビジネス用を中心に月曜始まりが増えたそうです。

もっとも、言語の成り立ちとは別にして、気分的に「仕事や学校の始まりが週の始まり」というのは世界共通ではないでしょうか。

日本の日曜始まりカレンダー

  

 

「今日は何曜日?」

今日が何曜日か知りたいときの聞き方、答え方は次のとおりです

+今日は何曜日ですか? → Hôm nay là thứ mấy?(ホムナイ ラー トゥーマイ)

  Hôm nay=今日、mấy=いくら(概ね10より少ない数を聞くときに使う)

+今日は火曜日です。→ Hôm nay là thứ ba.(ホムナイ ラー トゥーバー)

 

様々な曜日の表現

「今度の日曜日」とか「第3日曜日」などと言いたいときの表現は、次のようになります。

+ 今度の水曜日 → thứ tư này(トゥートゥ ナイ)

  này=この

+ この間の木曜日 → thứ năm vừa rồi(トゥーナム ヴア ゾイ / ロイ)

  vừa=~したばかり、rồi=もう~した ※vừaは省略してもよい

+ 先週の月曜日 → thứ hai tuần trước(トゥーハイ トゥアン チュオック)

  tuần=週、trước=前

+ 今週の金曜日 → thứ sáu tuần này (トゥーサウ トゥアン ナイ)

  tuần này=今週

+ 来週の日曜日 → chủ nhật tuần sau

  sau=後

+今週末の日曜日 → chủ nhật cuối tuần này

  cuối=終わり、末

+今月の第1日曜日 → chủ nhật thứ nhất trong tháng này

  thứ nhất=1番目、nhấtは漢字の「一」のベトナム語読み。thứ mộtとは言わない。

  trong=~の中で、tháng=月

ベトナムの曜日は数字で表現されている分、むしろ英語よりも覚えやすいと言えるでしょう。thứ mộtやthứ nhất(1番目の)という曜日はないということだけ注意しましょう。

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