【第1回】ようこそ!フェアトレードの世界へ

2018/04/11 13:00 JST配信

こんにちは、青年海外協力隊の山田邦永(やまだくにはる)です。2017年10月より、ベトナムの非政府組織(NGO)、 VIRI で、ハノイを拠点に 活動 しています。

VIRIはベトナムの地方産業の持続的な発展を支援しているNGO です。20年の歴史があり、これまでにベトナム国内63省のうち53省にて、200生産者団体を支援し、50製品群を開発してきました。またVIRIは、世界フェアトレード機関(WFTO : World Fair Trade Organization)から国際フェアトレード組織として認められたベトナム唯一の団体です。

このコラムでは、フットワーク軽く草の根レベルで活動する青年海外協力隊ならではの視点で、さまざまな地域の 「ベトナム・フェアトレードの旅」 へと、皆さまを案内いたします。

第1回では、フェアトレードに関する基礎情報をお伝えします。

「フェアトレード」とは?「フェアトレード組織」とは?

「フェアトレード(Fair Trade)」とは、透明性を保ち、お互いを尊重して、対話をしながら行う、より公平な貿易の仕組み のことです。フェアトレードは、立場の弱い途上国の生産者や労働者の権利を守り、より良い取引条件を提供することで、持続的に発展していくことに繋がります。

「フェアトレード組織(Fair Trade Organization)」とは、使命の中核としてフェアトレードを明確に掲げている組織 のことです。消費者に支持してもらいながら、生産者や労働者を支援し、認知度を高め、また、従来の(公平性を欠いた)国際貿易のルールや慣習を変えようと、積極的に取り組んでいます。

フェアトレード用語集(Fair Trade Glossary) より

生産・トレーダー側のフェアトレード認証

商品を生み出し、提供する立場における国際認証は2つあります。

製品に対する「国際フェアトレード認証ラベル」

国際フェアトレード認証ラベル 」は、その原料が生産されてから、輸出入、加工、製造工程を経て 「国際フェアトレード認証製品」として完成品となるまでの各工程で、 国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International) の定めた 「国際フェアトレード基準」 が守られていることを証明するラベル です。

この「国際フェアトレード基準」は、途上国の小規模生産者・労働者の持続可能な開発を促進することを目指して設計されており、「経済」、「社会」、「環境」の3つの原則があります。

団体に対する、国際フェアトレード組織に関する「認証制度」

国際フェアトレード組織に関する 「認証制度」 は、事業活動におけるフェアトレードの運用をより良いものとするために、 世界フェアトレード機関(World Fair Trade Organization) が定めた、信頼性、持続性及び頑健性のある制度 です。 認証された団体が、事業活動に適切なフェアトレードを導入していることが保証 されます。また、継続して 「フェアトレード10原則」 を遵守していることを確かなものにするため、基準への適合性が定期的に見直されます。

消費側のフェアトレード認証

商品を消費する立場における国際認証は1つあります。

地域に対する、「国際フェアトレードタウン」の認証

「国際フェアトレードタウン」の認証は、行政、企業・商店、市民団体などが一体となってフェアトレードの輪を広げる取り組みをしているとして、 フェアトレードタウンインターナショナル(Fair Trade Towns International) の定めた 「5つの主要基準」 を満たす市区町村等に対してなされるもの です。

この「5つの主要基準」は、イギリスの フェアトレード財団(Fairtrade Foundation) の定めたイギリスにおけるフェアトレードタウンの認証基準に由来します。なお、日本においては、「5つの主要基準」を基に 一般社団法人日本フェアトレード・フォーラム の定めた 「フェアトレードタウン基準」 を満たす地域が、国際フェアトレードタウンとして認められます。

青年海外協力隊としてVIRIで活動する意味

冒頭にも述べたとおり、 VIRIは、世界フェアトレード機関から国際フェアトレード組織として認められたベトナム唯一の団体であり、ベトナムにおける「フェアトレード界」のパイオニア です。

また、世界30ヶ国に2000の国際フェアトレードタウンが存在する中、日本にはまだ4つの国際フェアトレードタウン(熊本県熊本市:2011年6月―アジア初、愛知県名古屋市:2015年9月、神奈川県逗子市:2016年7月、静岡県浜松市:2017年11月)しか存在しません。しかしながら、これらの都市の他にも、愛知県一宮市、岐阜県垂井町、栃木県宇都宮市、北海道札幌市等で、国際フェアトレードタウンを目指し、市民活動が活発に展開されています。

フェアトレード製品の市場が急激に拡大しつつある日本と円滑にコミュニケーションをとることのできる日本人の私が、ベトナム「フェアトレード界」のパイオニアであるVIRIを青年海外協力隊として支援することにより、フェアトレードの上流から下流までをシームレスに繋ぎ、立場の弱いベトナムの生産者や労働者が持続的に発展していくことに大きく貢献できるものと考えています。

著者紹介
青年海外協力隊 山田邦永
ベトナムのNGO、VIRI で、ハノイを拠点に活動中の青年海外協力隊隊員が、彩り豊かな「ベトナム・フェアトレードの旅」へと皆さまを案内します。VIRIは世界フェアトレード機関(WFTO : World Fair Trade Organization)から国際フェアトレード組織として認められたベトナム唯一の団体です。

著者略歴:1983年生まれ。愛知県出身。東京大学卒業、東京大学大学院修士課程修了(分子生物学)、ビジネス・ブレークスルー大学大学院修士課程修了(MBA)。元ファイザー勤務、元ジョンソン・エンド・ジョンソン勤務(R&D)。現在、青年海外協力隊(任期:2017年10月~2019年9月、活動概要:VIETJOベトナムニュース記事参照)。
ベトナム・フェアトレードの旅
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