【10時限目】お空の仕組み(3):生存確認 ~traceroute編

2018/04/26 07:40 ICT配信

10時限目の今回も「お空の仕組み」シリーズを続けます。

学習に10th アニバーサリーなんてありません。

まずは 前回 の復習から。

これまでに覚えたコマンド(コンピュータシステムへの指示)は、

1、自分のIPアドレス確認
2、お空に出れるか確認
ipconfig(Win)/ifconfig(Mac/Linux)
ping 8.8.8.8
(アイピーコンフィグ/アイエフコンフィグ)
(ピン・ピング)

いまのところ、この2つを覚えていますね。

これを黒い画面開いてサラッと打ち込んでみましょう。

このコマンドを打ち込む作業は、初めは面倒ですがそのうち慣れて苦痛ではなくなります。

むしろ快楽を伴ってまいります。

ただ、過度にコマンドライン信者になると、逆に「マウスを使うのが面倒です症候群」を発症しますのでご注意を。

何事も極端な好奇心と客観的な評価のバランスが大事です。

さて、復習が終わったら、今回のコマンドに移りましょう。

今回は 「tracert(win)/traceroute(mac、linux)」 (トレースルート)です。

<その1>生存確認~トレースルート編

前回は、「8.8.8.8」というお空の住所に「こんちには!」と声をかけるコマンドを覚えましたね。

ping 8.8.8.8 です。

pingコマンドによって発信された信号は、「8.8.8.8」という住所へたどり着くため、多くの関所(通信機器)を通過していました。

前回の図をもう一度見てみましょう。

こちらの図では、ベトナムから旅立った ping信号は、25箇所の関所を通過して北アメリカに到達しています。

今回覚えるトレースルートコマンドは、その信号が「どういう経路で目的地に到達したか」を確認するコマンド です。

ここで、「通った場所なんて調べて意味あるの?」という疑問が生じますね。

トレースルートコマンドを打つ意味のひとつに、 「どういう経路を通過したか」を知ることで、「どこで問題が起きているか」を判断するというものがあります。

問題が起こる箇所には、

i、お家の中

ii、契約しているインターネットプロバイダ

iii、プロバイダから先、目的地までの途中

iv、目的地

があり、これらのどこで問題が起きているかを切り分けることがトレースルートの目的のひとつです。

早速、トレースルートを打ってみましょう。

tracert 8.8.8.8(windows)/traceroute 8.8.8.8(mac/linux)

このトレースルートコマンドは以下の2つの要素から構成されています。

1つ目「tracert(win)/traceroute(mac)」

どの道(ルート)を通ったか(トレース)教えてね、とお願いするコマンド。

2つ目「8.8.8.8」

お外の何処かにあるパソコンのIPアドレスです。

つまり、 traceroute 8.8.8.8 は、8.8.8.8へどうやって行ったか教えてね、という意味になります。

i、お家の中の問題

さて、ここで1つ思い出してください。 【8時限目】お空の仕組み(1) でお伝えした、ルール2です。

この図では、pingコマンドによって出発した信号は、

1、 192.168.xxx.xxx と

2、 172.16.xxx.xxx を通過していますね。

これは偉い人が言った、「お家で使っていいアドレス」に相当します。

よって、この2つの関所はお家の中に在る ということになります。

ここでタイムアウトや遅延が発生していたら、お家の中に問題があるとわかります。

ii、契約しているインターネットプロバイダの問題

次に、118.69.xxx.xxxという似たようなアドレスが3番、4番、5番に続いていますが、これは偉い人が言った「お家で使っていいアドレス」には当てはまりません。

このアドレスは、お空にある、インターネットサービスプロバイダ( VNPT 、 FPT 、 Viettel など)にある関所です。

お空へ行くためには、初めに契約しているインターネットサービスプロバイダ(ISP)へ挨拶をしに行かなくてはならないのです。

ここでタイムアウトや遅延が発生していたら、契約しているプロバイダに電話です!(ただしベトナム語必須)

iii、プロバイダから先、目的地までの途中での問題

その後、信号はベトナムを離れ、国境を越え、目的地に向かうことになりますが、この途中でタイムアウトになったり遅延が発生したりしたら途中経路に問題があります。

ベトナムあるあるの1つ、海底ケーブル切断等の問題が起こると、通信が渋滞して、途中経路で大幅に遅延が発生します。

また、途中アドレスを教えてくれないシャイな関所も存在します。

その場合はアスタリスク(*)で表示されますが、そっとしておきましょう。

iv、目的地の問題

最後に、目的地に問題がなければ、到着したことが表示されて終わりです。

問題がある場合にはこちらは表示されません。

<まとめ>生存確認~トレースルート編

ping を打って到達しない、もしくは返答が遅いときはトレースルートを打って原因を調べる!

tracert 8.8.8.8(windows)

traceroute 8.8.8.8(mac/linux)

ネットワーク障害というものは、いくつもの原因があって起きるものです。

そのため、トレースルートによって発見された原因は、障害復旧と一対一に結びつくものではありません。

しかし、トレースルートの結果を見ることによって、今まで見えなかった原因のひとつが明らかになります。

その時、お空にかかっていた雲がひとつ、ぽっかり晴れていることでしょう。

著者紹介
工藤直毅

ロボット愛好家。すぐにビールを注文する。

社内出会い系システム開発を経て、ドヤ街金融系のインフラ設計・構築。ベトナムでは某ショッピングモールのネットワーク構築を行なうが、開店前の店内のホコリによって、肺に水がたまり死にかける。二足歩行ロボットをいじる傍ら、人工知能ライブラリ TensorFlow と格闘する。最近アツいと感じている言語は Python 。


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