- 4月に買収完了、すでにベトタイ傘下に
- グループ内のブランド間でクロスセル推進
- ブランドごとの価値提供を最適化へ
大手コーヒーチェーン「ハイランズ・コーヒー(Highlands Coffee)」を展開するベトタイ・インターナショナル(VTI)は、韓国系ベーカリーチェーン「パリバゲット(Paris Baguette)」のベトナム事業の買収を発表した。買収は2025年4月に完了し、同ブランドはすでにVTI傘下に入っている。
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今回の買収は、VTIが国内市場で多層的な食品・飲料(F&B)エコシステムを構築するための戦略の一環と位置づけられている。今後はグループ内のブランド間でクロスセルを推進し、顧客の接点の拡大を図る方針だ。
「パリバゲット」は2012年にベトナムに進出し、高級志向のベーカリーとカフェを融合した店舗モデルを展開している。現在は国内に約10店舗を構え、若年層やオフィスワーカー、ファミリー層を主要ターゲットとしている。
VTIは「パリバゲット」の取り込みにより、既存ブランドとの棲み分けを明確にしつつ顧客層を拡大し、ブランドごとの価値提供を最適化する。
具体的に、「ハイランズ・コーヒー」は手頃な価格で現代的なベトナムカフェ体験を提供する。「パリバゲット」は韓国発のベーカリーライフスタイルを提案し、「ジョリビー(Jollibee)」はファミリー層向けのクイックサービスを提供する。また、「ザ・コーヒービーン&ティーリーフ(The Coffee Bean & Tea Leaf)」は、外国人や富裕層を意識したプレミアムブランドとして展開していく計画だ。