- BDOと戦略的提携に関する覚書締結
- フィリピンでEV普及とグリーン交通推進
- 企業や個人向けに柔軟な金融サービス提供
地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンファスト・フィリピン(VinFast Philippines)は17日、V-GREENフィリピン(V-GREEN Philippines)およびGSMフィリピン(GSM Philippines)とともに、フィリピンの銀行最大手バンコ・デ・オロ・ユニバンク(BDO Unibank)との間で、戦略的提携に関する覚書(MOU)を締結した。
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今回の提携は、銀行のデジタルサービス、消費者向け金融、保険、車両ファイナンス、充電インフラ整備など幅広い分野を対象とし、フィリピンでのEV普及とグリーン交通の推進を目的とする。
ビンファスト・フィリピンはBDOと連携し、企業や個人向けに柔軟な金融サービスを提供する計画だ。オンラインバンキングや法人向けクレジットカード、購入初年度の保険優遇などの提供を予定している。
充電インフラ開発のV-GREENフィリピンは、すでに現地のショッピングモール「SMスーパーモール(SM Supermalls)」4か所に充電設備を設置済みで、今後は小売チェーンの「アルファマート(Alfamart)」や教育施設などにも拠点を拡大する計画だ。
EVタクシー運営のGSMフィリピンは、6月からデジタルバンキングサービスを導入しており、ドライバーの支援と車両の拡充を強化する。
ビンファスト、V-GREEN、GSMの3社は、EV販売から充電網整備、EVタクシー運営まで一体化したエコシステムを現地で構築している。コスト削減や安全な移動手段の提供を通じて、地域社会に貢献し、フィリピンのグリーン転換を後押しする方針だ。
BDOは、2025年3月末時点で総資産、貸付金残高、預金、信託資産の各分野においてフィリピン国内で首位に立っている。国内に約1800の支店と5800台超の現金自動預け払い機(ATM)を展開し、海外15拠点を含むネットワークを持つ。多様な金融サービスに加え、利便性の高いデジタルバンキングも提供している。