ベトナム国立交響楽団(VNSO)と「アニオー姫」実行委員会(ブレイングループ、ヤマハミュージックベトナム、NPO国際交流促進協議会)は、2023年の日越外交関係樹立50周年を記念して、新作オペラ「アニオー姫」を企画・製作・公演する。
(C) 「アニオー姫」実行委員会 |
同プロジェクトは、「日越の交流と友好促進」と「両国の音楽文化の発展」を目的とし、2023年9月にハノイ市ホアンキエム区の市民劇場(オペラハウス)で世界初演を行う予定。公演日数は調整中。
内容は、17世紀初頭の朱印船貿易時代における日本・長崎の商人、荒木宗太郎と、ベトナム・ホイアン(南中部沿岸地方クアンナム省)の玉華姫(アニオー姫)の恋の物語をモチーフとする創作オペラ。
同プロジェクトは、在ベトナム日本国大使館の山田滝雄特命全権大使を名誉顧問に迎え、在ベトナム日本国大使館はじめ、多くの日越関連団体が後援・協賛・賛同し、両国官民学あげての取り組みとなる予定。
<プロジェクト概要>
タイトル:新作オペラ「アニオー姫」プロジェクト
目的:音楽による日越交流・友好促進
日越外交関係樹立50周年を記念して、日越の音楽文化の発展と両国のさらなる友好交流を促進するために、日越両国共同で、両国の感動的史実をモチーフとした新作オペラの製作公演を行う。
主催:「アニオー姫」実行委員会(ブレイングループ、ヤマハミュージックベトナム、NPO国際交流促進協議会)
共催:ベトナム国立交響楽団
<新作オペラ「アニオー姫」プロジェクト>
名誉顧問:山田滝雄(在ベトナム日本国大使館 特命全権大使)
代表:本名徹次(ベトナム国立交響楽団 音楽監督 兼 首席指揮者)
共同代表:チン・トゥン・リン(ベトナム国立交響楽団 代表)、古川直正(「アニオー姫」実行委員会 実行委員長)
後援:ベトナム文化スポーツ観光省、在ベトナム日本国大使館、長崎県、国際交流基金ベトナム日本文化交流センター、ベトナム日本商工会議所、ホーチミン日本商工会議所、ダナン日本商工会議所、ベトナム音楽家協会
<企画内容>
荒木宗太郎は、安土桃山~江戸時代にかけての御朱印貿易商であり、長崎から広南国(現在のベトナム中部)へ赴き、広南国の阮福源王から信頼を得て王女と結婚した。御朱印船は、16世紀末から17世紀初頭、当時の為政者からの海外渡航許可証(朱印状)を得て、日本がベトナムなど主に東南アジア方面との交易を行った船。
宗太郎は、玉華姫を正妻として長崎に迎え、姫は長崎の人々から「アニオーさん」として親しまれ生涯を長崎で過ごした。アニオー姫の輿入れの様子は、今も長崎の祭事「長崎くんち」(毎年10月7・8・9日開催)において、7年に1度「御朱印船」の演目で再現され続けている。
<物語>
「両国で語り継がれるベトナムの姫と日本の商人との愛の物語」
荒れ狂う海、世界は「大航海時代」の17世紀初頭。広南国の王女・玉華姫と日本の商人・荒木宗太郎は、両国を結ぶ大海原の船上で出会う。それから10年後、2人は運命に導かれ再会。いつしか恋に落ち、結婚することを決意する。娘を異国に嫁がせることに反対する王であったが、2人の変わらぬ決意と深い愛を確認した王は、結婚を許し2人を日本・長崎へ送り出す。
「アイン・オーイ(Anh oi)!」長崎の町中で、天真爛漫な玉華姫が宗太郎を広南の言葉で元気に呼びかける。長崎の人々はそんな姫を見て、いつしか「アニオーさん」という愛称で呼ぶようになった。町の人々にも愛され、娘も生まれ、幸せいっぱいの2人。
そんな2人に抗えない「時代の波」が襲いかかる。長崎奉行から鎖国の通達が下されたのだ。2人の運命の行方は…?
<制作>
総監督:本名徹次
作曲:チャン・マイン・フン
原作:新作オペラ「アニオー姫」プロジェクト原作チーム
戯曲 作詞(日本語):大山大輔
作詞(ベトナム語):ハー・クアン・ミン
演出:大山大輔
共同制作:ベトナム国立交響楽団、ベトナム国立オペラバレエ団(VNOB)
漆画キービジュアル:安藤彩英子
舞台 技術:株式会社アートクリエイション
歴史考証:ファン・ハイ・リン、友田博通、福川裕一、菊池誠一、安藤勝洋、本馬貞夫
統括プロデューサー:古川直正
プロデューサー:チン・トゥン・リン、谷真琴、佐々木真二
企画協力:在ベトナム日本国大使館