中央伝染病衛生研究所はこのほど、15~35歳までの出産適齢期の女性を対象に風疹ワクチンを無料で予防接種する案を保健省に提案した。23日付VNエクスプレスが報じた。
ベトナムではこれまで、風疹の大きな流行が起きていなかったため、風疹ワクチンは現行の無料予防接種プログラムに含まれていない。そのため、殆どのベトナム人は風疹に対する抗体を持っていないといわれている。しかし、今年に入り現在に至るまで風疹は例年にない流行を見せている。妊娠初期の妊婦が風疹に感染すると、新生児が▽心奇形▽難聴▽白内障――など障害を持って生まれるケースが多いため、中絶を余儀なくされる妊婦も多いという。
同案を実施するためには、約3000億ドン(約11億7600万円)という多額の費用を必要とするため、民間企業の資金援助が求められている。また、同研究所は更に新生児と1~14歳までの幼児・児童・生徒に対しても、無料予防接種を計画しており、国内の風疹撲滅を目指している。