ゲアン省の行政機関には、しばしば匿名で恐喝電話が掛かってくる。犯人たちは、高級幹部に対し、家族を殺害すると脅迫したり、弱みに付け込んで多額の金を要求したりする。
2月下旬、2人組の男が恐喝容疑で逮捕された。2人組は官僚B氏に「家族が幸せなテト(旧正月)を迎えたければ、今すぐ口座に1000万ドン(約7万4000円)振り込め」と恐喝し、2度に渡ってB氏から金を脅し取った。2人組は、携帯電話のSIMカードを複数所持しており、恐喝電話をかける際は、北部弁や南部弁を巧みに使い分け、時にはゲアン省のギーロック県方言を使って話したという。
公安当局の調べによると、同様の手口での幹部恐喝事件はこれまでに4件挙がっており、さらに調査が進めば、被害件数は増加すると見られている。幹部たちは意外にも、恐喝にすんなり応じて金を振り込んでいることや、公安になかなか通報しないことから、犯人たちの間では、ほとんどの幹部が1つや2つ、身に覚えがあるため、かたっぱしから電話脅迫すれば、かなりの確立で成功するという供述もある。