昨年8月にイエンバイ省ヴァンチャン県で発生した、HIVに感染した男が自分の血液を他人に注射した事件に対する裁判で、同県人民裁判所はヴー・マイン・ドン被告(26)に3年6ヶ月の懲役判決を言い渡した。
この事件は、麻薬常習者だったドン被告が、麻薬を買う金欲しさに木材を違法運搬していたところを地元森林管理局員に発見され、運搬に使用していたバイクを没収されたことに端を発する。ドン被告は同局のフアン局長にバイクの返還を求めたが断られたため、脅す目的で持参していた注射器を同局長の右肩に突き刺した。注射器にはあらかじめ、HIVに感染していたドン被告の血液が入れられていた。
精密検査を行ったところ、幸いにもフアン局長はHIVに感染していなかったが、事件が未遂に終わったため、ドン被告にとっても刑罰が軽減される結果となった。