ホーチミン市タンビン区警察は22日、10万米ドル(約1100万円)を要求していた脅迫事件の犯人を逮捕した。
同区内でカフェを経営するファム・ズ・フーさん(40歳)は11月28日、携帯電話に「10万米ドルを支払わなければ家族を殺す」という内容のメッセージや電話を立て続けに受けたため、翌29日警察に被害届を出した。フーさんによると、犯人の声は25~30歳ぐらいの男のもので、「警察に通報すれば報復する」、「たとえ自分が捕まっても仲間が子どもを殺しに行く」といった脅し文句を散々繰り返していたという。
警察は仕事の関係でフーさんに恨みを持つ者の犯行である可能性を探っていたが、有力な手掛かりを得られずにいた。ところが、今月21日夜になって脅迫犯からフーさんに具体的な金銭受け渡しに関する連絡があったため、張り込みを行なうことになった。
当初22日午前10時と指定していた犯人は、その後受け渡し場所や時間を二転三転させた揚げ句、午後4時になってバイクタクシーの運転手をフーさんのもとに向かわせた。警察はこの運転手が金を受け取ったところを現行犯逮捕、その後すぐに黒幕である真犯人のチャン・バン・トゥアン(22歳・男)も逮捕した。トゥアンはフーさんが経営するカフェの元従業員だった。警察は事件の詳しい背景や動機について捜査を続けている。