メコンデルタ地方カントー市ではこのところ、幼稚園児や小学生を狙った児童誘拐のうわさが絶えず、各幼稚園・小学校の関係者や子どもの父兄の間で不安が広がっている。学校や市場の近くでは、児童の誘拐に注意を呼び掛ける掲示板が数多く見られる。
中には心配のあまり子どもを幼稚園や小学校に通わせなくなった家庭もあるという。各学校では、通学時の子どもの送り迎えを父兄自身が行うよう書面で通知。送り迎えできない場合は、父兄の委任を受けた者でもよいが事前に学校に通知しなければならないなどと定めている。
うわさの発端は、去年の2月にカイザン区在住の小学4年生が行方不明になり、各マスコミが誘拐ではないかとの推測記事を盛んに掲載したことにある。結局、この児童は友だちのところに遊びに行っていただけで翌3月に無事帰宅したが、誘拐のうわさは残って広まり続けている。