南中部クアンナム省ディエンバン郡で、農業農村開発銀行(アグリバンク)が本来振り込むべきでない顧客の口座にお金を振り込み、それを引き出した顧客が警察に召喚される事件が起きた。
調べによると、同郡在住のファム・スさん(男性)は7月28日、同行のATMで自分名義の口座から預金を引き出そうとしたところ、預金残高が本来あるはずの1億500万ドン(約47万円)から13億8200万ドン(約600万円)に大幅に増加しているのを発見。スさんは増額分を海外在住の親戚が自分宛に送金したものと思い込み5億ドン(約200万円)を引き出した。
翌29日、アグリバンクの行員がスさん宅を訪れ、スさんの口座に12億7700万ドン(約572万6500円)を誤って振り込んだとして返金を求めた。しかし、行員が社員証や振り込みミスを証明する書類を提示しなかったため、スさんは返金を拒否した。
この一件で、スさんは資産横領の容疑で7月30日から31日にかけて警察に召喚され取調べを受けた。これについてスさんは、銀行のミスにもかかわらず資産横領の容疑をかけられ召喚されたことに遺憾を示しているが、アグリバンク側は何度も返金を交渉したにもかかわらず、スさんが応じなかったため、警察に協力を要請せざるを得なかったと主張している。