メコンデルタ地方を流れるティエン川のドンタップ省、ビンロン省、ティエンザン省を通過する区間で最近、水上強盗事件が多発している。これまでに10隻を超える平底荷船の船主から被害届が出されているが、泣き寝入りしているケースも多いとみられる。
平底荷船の船主チエウ・バン・ビンさんによると、今月22日未明、ミートゥアン橋から河口方面に向かっていたところ、4人の男の乗ったモーターボートが横付けし、刃物で襲ってきたという。ビンさんら乗組員が激しく抵抗したため、4人組は何も取らすにビンさんの船を離れたが、この強盗団は別の荷船を襲って現金100万ドン(約4万3000円)と設備を奪ったことが分かっている。ビンさんは2週間前にも同様の手口で襲われ、現金2000万ドン(約8万6000円)を奪われている。
別の平底荷船の船主グエン・バン・キエットさんも、2週間ほど前にドンタップ省からティエンザン省に向かっていたとき、現金5000万ドン(約21万6000円)と金(きん)のアクセサリーなどを奪われた。船尾付近にいたキエットさんの妻が襲われたときキエットさんは気が付かず、時間が経ってから妻が気を失っていることに気付いたという。