17日に東北部クアンニン省ハロン湾で起きた観光船チュオンハイ06QN5198号沈没事故の原因について、地元警察は21日、水上交通安全規定違反の容疑で、19日に同船舶の船長グエン・バン・ミン(22歳・男)と機関士ド・バン・タン(27歳・男)を逮捕したことを明らかにした。21日付VNエクスプレスが報じた。
調べによると、ビルジ吸入弁が閉められていなかったために海水が船内に流入したことに加え、事故当時に当直だった乗組員が見回りなどの任務を怠ったために機関室の浸水の発見が遅れたことが事故の原因と見られている。
通常、ビルジ吸入弁からの海水流入により船舶が沈没するには2時間程度を要するとされているが、今回の事故では海水が長時間に亘り少しずつ流入していたため、海水流入に気付く人がいなかった。船舶が限界に達した時点で沈没し始めたため、船舶の1階部分で就寝していた乗客が逃げ遅れた。
さらに、同船舶でツアーを遂行していたAZクイーン旅行社は、国際観光事業の認可なくハロン湾ツアーを運営し、ハノイ市内の旅行会社と代理店契約を未締結のままツアー客を得ていたことが明らかになっている。