7月22日19時ごろ、東北部クアンニン省カムファー町にて男性の遺体が本人のものとみられる自動車の隣で発見された。1日付ベトナムネットが報じた。
男性の遺体は、首や腹部などを刃物でめった刺しにされた状態で発見された。所持品や貴重品は盗まれていなかった。目撃者の証言によると、3人組の男が犯行現場から走り去って行ったという。
通報を受けた警察は、所持品や自動車などから被害者を同町在住のファム・フン・タイさん(51歳)と断定。身元確認のため家族に連絡を取った。遺体に近付こうとしない被害者の妻グエン・ティ・バン(46歳)の態度を不審に思った警察は被害者の家族関係を調査した。その結果、被害者と妻の実家家族との間で金銭上のトラブルが発生していたこと、夫婦間の痴情のもつれ、さらに妻の甥ホアン・アイン・トゥアン(23歳)が地元で有名な暴力団のリーダー格であることなどが判明した。
疑いを強めた警察は、この2人が事件に深く関与した重要参考人であるとして捜査を進めた。いくつかの証拠と証言をもとにトゥアンを事情聴取したところ、バンから3000万ドン(約11万4000円)を受取り、実行犯3人にタイさんの殺害を依頼したことを認めた。
警察はタイさん殺害の首謀者である妻バンと殺害依頼の仲介役となった甥のトゥアンを逮捕。バンも殺害依頼を指示したことを認めた。さらに、事件発生から1週間後の7月29日、逃走を続けていた実行犯3人も逮捕した。