オーストラリア当局は14日、南オーストラリア州アデレード市のアデレード空港でベトナム人の男(34歳)を逮捕したことを明らかにした。この男は野生の生体売買が禁止されている東南アジア原産の熱帯淡水魚「アジアアロワナ」を密輸しようとした容疑で捜査を受けている。
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マレーシアの空港から到着した男は、生きたアジアアロワナを水の入った袋に入れて首にぶら下げ、オーストラリアに入国しようとしていた。野生のアジアアロワナは、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト(絶滅危惧種リスト)に載せられており、国際取引が禁じられている。
野生動物の密輸および密売は、オーストラリアの刑事法に触れ、違反者は高額な罰金と最長で禁錮10年の刑に処される。男は来る5月15日に裁判所に出廷して裁判を受ける予定だ。
アジアアロワナは、その外見が中国の神話に登場する龍に似ており、そのウロコは金属のような光沢を持ち、縁起の良いとされる金や赤をしていることから、特に中国文化圏の国々では観賞魚として非常に人気がある。サイズや色にもよるが、値段は安くても数百USD(100USD=約1万1100円)、高いものでは数十万USD(10万USD=約1110万円)に上る場合もある。