テト(旧正月)が間近に迫ると、帰省ラッシュとなり、そこかしこで辟易するような渋滞が発生する。
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ハノイ市タインスアン区在住のトゥー・タオさん(女性・25歳)は、配車アプリのどの運転手にも配車をキャンセルされ、ひどい交通渋滞でバスも動かないため、自分でバイクを運転して帰省することにした。
翌日に家族の大事な用事があるため、タオさんは1月24日(旧暦12月25日)のうちには実家へ帰らなければならなかった。当初は配車アプリを利用してハノイ市の自宅から約10km離れたバスターミナルまで行き、長距離バスに乗って帰省するつもりでいた。
しかし、配車アプリの運転手はこぞってアプリをオフにしたり、運賃が普段の2倍以上に値上がりしているにもかかわらず、配車依頼を受けた後にキャンセルしたりした。
そこでタオさんは、スーツケースとリュックサックをバイクの後部にしっかりと縛り、足元にはテト用の花束を置いて、ハノイ市から100km近く離れた北部紅河デルタ地方ナムディン省の実家まで帰ることにしたのだった。
タオさんは、ハノイ市内の中心部から国道5B号線まで普段なら2時間で行けるところ、なんと4時間もかかってしまった。ドンダー区のグエンタイホック(Nguyen Thai Hoc)通り、バーディン区のホアンジエウ(Hoang Dieu)通り、ホアンキエム区のチュオンズオン(Chuong Duong)橋、ロンビエン区のグエンバンリン(Nguyen Van Linh)通りと、どの通りも大渋滞だった。交差点では、信号が2~3回も変わるのを待たなければならなかった。
午前10時に出発し、ハノイ市を抜けたのは14時過ぎだった。タオさんは、ここから先はもう交通渋滞に巻き込まれないとしても、実家に着くまでに少なくともあと3時間はかかるだろうと見積もった。「あと1回でも渋滞に巻き込まれたら、もう完全に疲れ果ててしまいますね」とタオさんは語った。