テトの帰省、辟易する道中の渋滞

2025/01/26 10:26 JST配信

 以前はホーチミン市からゲアン省まで長距離バスの所要時間は20~25時間だったが、今では渋滞のせいで30~35時間かかる。このような状況では、移動時間のあまりの長さに乗客も運転手も疲れ果ててしまう。しかし、ヒエンさんは、これはどのバス会社にも共通の「あるある」で、解決策はないのだと話した。

(C) VnExpress
(C) VnExpress

 大変なのは、帰省する人たちだけではない。

 東南部地方ビンズオン省とハノイ市の間で物資を輸送するトラック運転手のチュオン・コン・トゥックさん(男性・32歳)は、テトの連休に入る1週間ほど前から、南部から地方に帰省する人たちが増え、多くの通りでひどい渋滞が発生していたという。

 1月に入る前はビンズオン省からハノイ市まで36~42時間で行けたが、渋滞が長引くと50時間かかることもある。しかし、トゥックさんによれば、帰省ラッシュは3~4倍の時間がかかると見ている。

 渋滞が悪化している主な理由は、単純に帰省する人たちが増えるということもあるが、1月1日に道路交通分野の交通安全秩序に関する行政違反処罰を規定する政令第168号/2024/ND-CPが施行され、交通違反の罰則が強化されたことで、制限速度以下で慎重に走行するようになり、信号機の秒数表示も厳密に守るようになったためだ。

 高速道路で800m進むのに4時間かかったこともある。ビンズオン省から南中部沿岸地方ビントゥアン省までの所要時間は、以前の4~5時間から14時間近くにまで増えた。何時間も渋滞で動けず、エンジンを切って仮眠を取ったことすらあるという。運転手の中には、眠気を紛らわすためにトラックを降りて、たばこを吸ったり他の人としゃべったりする人もいたそうだ。

 「どこもかしこも混雑していて、いったいいつになったらハノイ市に着けるのかわかりません。これじゃ、大晦日まで働いてもまだ休めませんよ」とトゥックさんは語った。

前へ   1   2   3   次へ
[VnExpress 16:11 24/01/2025, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ホーチミン市の「宝くじ集落」に暮らす人々の多くは、テト(旧正月)であろうといつもと変わらず、宝くじ...
(本記事は、ベトナム現地紙の読者コラムを翻訳・編集したものです。)  皆さんは、テト(旧正月)をどの...
 南部メコンデルタ地方ベンチェ省出身のカインさん(男性・40歳)は、テト(旧正月)も故郷に帰らず、ホーチ...
 旧暦12月の半ば、南中部高原地方ザライ省出身の会社員のビック・ゴックさん(女性)は、昼休みを利用して...
 東南部地方ビンズオン省トゥアンアン市フンディン街区在住のチャン・トゥエット・フオンさん(女性・50...
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を乗り越え、100年以上の歴史を有する工芸村の1つで「バインチャン...
 2月15日、1400万人ものフォロワーを抱える「レゴ(LEGO)」のフェ
 南中部沿岸地方フーイエン省タイホア郡出身のチャン・ティ・クックさん(女性・54歳)は、ホーチミン市で...

新着ニュース一覧

 英国の大学評価機関クアクアレリ・シモンズ(Quacquarelli Symonds=QS)が発表した最新の大学ランキング...
 世界最大級の宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム(Booking.com)」はこのほど、6月のプライド月間(L...
 米マイクロソフト(Microsoft)が発表した調査報告書「ワークトレンド指数(Work Trend Index)」2025年版...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は
 在ベトナム米国大使館は18日、巡視船「CSB8022」をベトナム海上警察に引き渡したと発表した。越米間の...
 宅配を手掛ける地場ゴゾ・エクスプレス(Gozo Express)は18日、地場系コングロマリット(複合企業)
 最先端の機械学習テクノロジーを活用してモバイル資産を識別・評価・最適化する米国のラウンズ(Rounds)...
 サイゴンハノイ保険[BHI](Sai Gon-Ha Noi Insurance Corporation)は、韓
 ホーチミン市7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, quan ...
 ベトナムは、ライチの生産量で中国に次ぐ世界2位となっている。  2025年の収穫量は約30万3000tで、...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ハノイ市ノイバイ国際空港で、ベトナム人乗客による日本円の違法持ち出しが発覚した。税関当局が18日に...
 国内IT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、東南部地
 国会は18日、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決した。同法は2026年1月1日に施行...
 持田製薬株式会社(東京都新宿区)とMeiji Seikaファルマ株式会社(東京都中央区)は、持田製薬が日本で販...
トップページに戻る