ツーズー産婦人科病院(ホーチミン市)では、2006年4月頃をめどに未熟卵体外受精(IVM-IVF)を実施する予定だ。未熟卵体外受精(IVM-IVF)は最新の医療技術で、現在世界では日本、韓国、デンマーク、カナダの4カ国のみでしか実施されていない。
不妊症の原因の1つに多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)という、排卵が起こりにくくなる病気がある。この場合卵胞は未成熟のままであることが多いが、未熟卵体外受精の場合、未熟卵を患者から取り出し、ある特殊な環境で培養し受精させる。一般的な人工受精(IVF)と比べて、卵巣過剰刺激症候群 (OHSS)になるリスクが無く、治療時間も短期間で済み、治療費は人工受精のおよそ3分の2だ。しかしながら、未熟卵体外受精の受精率は15‐25%で、人工受精の35‐40%に比べ低率に留まる。