ラオカイ省バッサット郡の山道で10日午後5時ごろ、農作業に向かう途中のザオ族の家族が子どもの遺体を発見した。この遺体は近くに住むザオ族の男の子タン・カウ・チウくん(10歳)のものだった。チウくんはトンサイン小学校の分校に通う小学4年生だった。
地元警察の調べによると、チウくんは今月3日、分校の生徒6人と一緒に数キロメートル離れた小学校本校に呼ばれ、先生たちの前で学習成果を発表したという。その日は本校に泊まり、翌4日チウくんらは教師に付き添われて帰宅の途についた。チウくんは他の2人の生徒と一緒に男性教諭と歩いていた。そして三差路にさしかったところで、男性教諭は先に別の2人を送って行くのでその場で待っているようにとチウくんに伝えた。しかし、しばらくして男性教諭が戻ってきた時には、チウくんの姿はなかった。教諭はチウくんが一人で帰宅したものと考えていた。
ところが、この5日後になってチウくんが帰宅していないと家族から学校に問い合わせがあり、はじめてチウくんが行方不明であることが発覚した。大がかりな捜索活動が行われたが、発見できないままになっていた。一人で帰宅しようとしたチウくんは道に迷って山に入り込み、空腹と寒さのため死亡したものとみられている。