今年1~8月に全国で摘発された人身売買事件はおよそ200件で、逮捕者数は360人、中国・韓国・マレーシア・西アジア・アフリカなど国外へ売り飛ばされた女性や子どもの被害者の数は459人に上っている。また、あっせん業者の仲介によるベトナム人女性と外国人男性の結婚は5000件以上あったが、結婚手続きに関する書類の偽造や違法なあっせん業者の摘発も多くなっている。
こうした状況を受け政府は対策の強化に乗り出しているが、ベトナムにおける人身売買は年々巧妙化・組織化・国際化が進んでおり、取り締まりが追いついていないのが現状だ。さらに近年では男性が被害に遭うケースも発生している。現行の刑法では男性が人身売買被害に遭うことを想定していないため、事件の処理に問題が生じているという。