公安省とホーチミン市警察の合同チームはこのほど、コンテナ内の貨物を盗み取った疑いで、コンテナ運送車の運転手3人を緊急逮捕した。ホーチミン市、東南部ドンナイ省・ビンズオン省、メコンデルタ地方ロンアン省ではこの数か月間、鉛で封印した検査済みの輸出用コンテナから貨物が抜き取られる事件が相次いで発生していた。逮捕した3人のほかにも多数の人物が関与した大規模窃盗団による犯行と見られている。
調べによると、窃盗団の首謀者はホーチミン市トゥードゥック区でコンテナ運送車の駐車場を経営する「ラム」という人物。ラムはコンテナ運送車の運転手らに接触、自身が運営する駐車場に車を停車させ、検査・封印済みのコンテナの溶接部分をはがし開けて中の貨物を盗んだ後、元通りに溶接し塗装するという手口で犯行を繰り返していたとされる。
ラムは運転手らに報酬として毎回1500万ドン(約10万7000円)を渡し、盗んだ貨物は別の業者に売りさばいていた。盗まれたのは主に農水産品で、被害件数は数十件、重量にして数百トンにのぼる。ラムは現在逃走しており、警察がその行方を追っている。