中部トゥアティエン・フエ省人民評議会経済予算委員会はこのほど、1998年から2007年まで同省内で国の予算を使用して行われた科学研究の監査を行った結果、浪費というべき非科学的な研究が行われていたことが分かったと明らかにした。
これは「省内の丘陵地域におけるチガヤ(屋根をふくカヤ)駆除の非化学的方法の実験」というテーマで、同省植物保護支局が1億1600万ドン(約77万円)の国家予算を投じて実施した研究。しかし実際に行われたのは、もともとチガヤの除草剤として知られる「グリホサート」を使用して実験し、「グリホサートは効果的にチガヤを除草する」という自明の事実を結論付けるものだったという。この研究はその後の審査もパスし、決算も終了している。
同省人民委員会はこの結果を受け、科学技術局、財政局、司法局に対し調査団を結成し、この期間の科学研究について浪費がほかにもないか明らかにするよう求めている。