メコンデルタ地方カントー市で2月24日に開かれたセミナー「カントー市と気候変動」で、同市洪水台風防止・災難者救助指導委員会のブオン・ティ・ラップ委員は、同市のハウ川の高潮(こうちょう)時水位が2004年から2007年の間に毎年平均4センチメートル上昇していると明らかにした。
この傾向が続けば、20年後には高潮時水位が80センチ~1メートル高くなる可能性がある。一方同市の海抜は60~80センチ程度であるため、このままでは同市のほぼ全域が浸水することになるという。
実際、雨季でメコン川の水位が上昇する時期と高潮が重なった場合は、市内のニンキエウ区、カイラン区、ビントゥイ区、オーモン区などの住宅や道路が30~50センチ冠水し、生産活動や人々の生活に影響を与える事態となっている。