東南部バリア・ブンタウ省タンタイン郡のミースアン村とソンソアイ村では、この数年の間にがんによる死亡者が急増しているため、住民の間で不安が広がっている。
ミースアン村人民委員会のチャウ・バン・マン主席によると、同村では2000年からこれまでに46人ががんで死亡したという。死亡者はいずれも50歳以下で村内の2つの地区に集中している。2000~2004年には毎年2~3人だったがんによる死亡者が2005年から急増し、2007年には11人が死亡した。報告によると、死亡原因のがんは肝臓がん、肺がん、胃がん、腎臓がん、大腸がんなどさまざまだという。
ソンソアイ村でも2つの地区で2007~2008年の2年間に10人以上ががんで死亡している。同郡保健予防センターのある幹部は、この2地区の住民は井戸水や湧き水を飲料水として利用する一方、農業用の化学肥料や農薬を大量に使用しているため、地下水が化学物質に汚染されている可能性を指摘している。しかしこれは推測の域を出ていないため、住民らは当局による調査と原因究明を待ち望んでいる