中部高原地方ラムドン省ドンズオン郡ダゾン村では、少数民族コホー族の水牛農家が350頭以上の水牛を飼育していたが、最近になってその9割強が売却される事態となっている。
この地域の水牛飼育農家はこれまでダゾン湖周辺の草地に水牛を放牧して暮らしていたが、マカオの企業アクティーム・インターナショナル・コーポレーションがリゾート施設・ゴルフ場建設用地として、ダゾン湖周辺の土地約500ヘクタールに囲いを設けたため、水牛に草をやる場がなくなってしまったという。それでも水牛の飼育を望む農家は、森の奥深くにある草地まで水牛を連れて行かなればならなくなった。
ダゾン村ゾン集落に住むコミンさんは、「水牛の売却価格は市場価格の7割程度の1頭当たり約1000万ドン(約5万4000円)に買い叩かれている。今後、民族の重要な祭礼で水牛が必要なときには、これより高い価格で購入しなければならないだろう」と語った。