ベトナムでは近い将来、メタノール(メチルアルコール)燃料電池が実用化され、照明、携帯電話、コンピューター、自転車、自動車などで使用されることになりそうだ。
ベトナム科学技術アカデミー所属ホーチミン市物理学研究所のグエン・マイン・トゥアン博士はこのほど、ナノ素材とナノテクノロジーを応用したメタノール使用の燃料電池の実験に成功したと発表した。実験では、わずか3ミリリットルのメタノール燃料電池で、20ミリワットの発光ダイオード(LED)1つを4時間発光させることができた。
トゥアン博士によると、燃料電池は長寿命で、ナノテクとナノ素材を使っているため簡単にリサイクルでき、また電池製造に必要な原料の8割を国内で調達できるという。博士らは現在、この製品の商品化に向け最終段階に入っている。
メタノール燃料電池はすでにNEC、東芝、LG、IBM、モトローラなどの製品で使用されており、2011年には世界で30億米ドル(約2800億円)の市場になるとみられている。