ハノイ:108病院、内視鏡手術支援ロボットを導入

2010/10/30 07:31 JST配信

 ハノイ市ハーバーチュン区にある総合病院「108病院」では、年末から内視鏡手術支援ロボットを導入する予定だ。内視鏡手術支援ロボットによる手術は米国で1999年に開始され、今ではカメラと4本のアームを持つ第4世代のロボットが開発されているという。同病院外科主任のチエウ・チエウ・ズオン博士に話を聞いた。

――内視鏡手術支援ロボットはどのような手術に使われるのですか。

 消化器疾患、婦人科疾患、泌尿器疾患、がん、心臓病など多くの手術で利用できる。特に心臓弁疾患や弁膜症の手術で効果を発揮する。従来の手術に比べ手術創が小さく、回復期間が短いなどの長所がある。

――短所はあるのですか。

 一番の短所はこのシステムの価格が高いことだ。1000億ドン(約4億2000万円)はする。また、手術を行う医師には高度な手術技術やコンピューターの操作技術が要求される。

――ベトナムの現在の人材で、このシステムを使いこなせるのかと心配する声があります。

 アジアでは2002年からシステムが導入され始め現在約60台が利用されている。しかしベトナムではこれが初めての導入となる。108病院では政府開発援助(ODA)資金でこのシステムを購入する予定だが、最初の2年間は外国の医療機関から借り受けて使用する。

 優秀な人材はベトナムにも少なくないと思う。しかしもし導入に失敗すれば、裕福なベトナム人は外国に行って治療を受けられるが、その他大勢の人はこの医療サービスを受けられないことになる。

――このシステムを使った場合の手術費用はどのぐらいですか。

 フィリピンでは1万ドル(約81万円)だが、ベトナムでは5000~8000ドル(約41万~65万円)を予定している。金額は手術の複雑さによって異なる。

[Tuoi tre online, 26/10/2010, 04:23 (GMT+7), O]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ハノイ市中央小児病院のレ・タイン・ハイ准教授によると、同病院で内視鏡手術支援ロボットを用いた手術...

新着ニュース一覧

 2025年大阪・関西万博のベトナムパビリオンが、南部解放・南北統一50周年(1975年4月30日~2025年4月30...
 ベトナム共産党トー・ラム書記長は4日、私的経済(民間セクター)の発展を促進する政治局の決議第68号-NQ...
 地場CTグループ(CT Group)傘下のCTセミコンダクター(CT Semiconductor)はこのほど、東南部地方ビンズオ...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) ロンドン:歌謡曲でムードたっぷり、街角...
 ベトナムIT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)は5日、ドイツのエネ
 ラオス・ベトナム国際港(Lao Viet International Port)はこのほど、北中部地方ハティン省キーアイン郡...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 日本とベトナムのリソースを活用したハイブリッドなシステム開発を行う株式会社ハイブリッドテクノロジ...
 ファム・ミン・チン首相は5日に開催された第15期(2021年~2026年任期)国会第9回会議の開幕式で、ベトナ...
 ルオン・クオン国家主席はハノイ市の国家主席府で5日、ベトナムを公式訪問中のスリランカのアヌラ・ク...
 国家交通安全委員会によると、4月30日の南部解放記念日と5月1日のメーデーに伴う4月30日から5月4日まで...
 ベトナム国家観光局のデータ(速報)によると、4月30日の南部解放記念日と5月1日のメーデーに伴う4月30日...
 住友商事株式会社(東京都千代田区)は、同社100%子会社のバンフォン・パワー(Van Phong Power)の出資持...
 西日本鉄道株式会社(福岡県福岡市)は、地場不動産大手のナムロン投資[NLG]
 米国のS&Pグローバル(S&P Global)が先般発表した2025年4月のベトナム・PMI(製造業購買担当者指数)は45....
トップページに戻る