中部高原地方の少数民族の伝統文化である「墓の家の像」が、墓地から姿を消しつつあると、専門家達が警鐘を鳴らしている。4日付DVTが報じた。
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少数民族の墓地は通常森の近くにあり、墓石の代わりに小さな家が建てられる。墓の家の形式や大きさは様々だ。死者とのお別れの儀式を行う際、人の一生を表す複数の彫像が使われ、儀式後に墓の家の周囲に設置される。
ダクラク省では、多くの墓地でこの彫像が盗難の被害に遭っているという。彫像の収集家が盗んでいるとみられている。また、彫像を作ることのできる人の数も少なくなっている。彫像作りに挑む若者もいるにはいるが、村の長老は「彼らの作品は奇をてらっていて、魂がこもっていない」と批判的だ。このままでは、伝統的な「墓の家の像」が失われる恐れがある。