ベトナムコーヒー栽培とカフェの歴史

2012/10/13 06:14 ICT配信

 フランスは1925年から、中部高原地方のランビエン高原(ラムドン省)とバンメトート(ダクラク省)で、少数民族を主な労働者としてコーヒープランテーションを開発する。ランビエンはアラビカ種に、バンメトートはロブスタ種に適していた。こうしてベトナムは2001年にコーヒー輸出額世界2位の座をつかむまでになった。

 ベトナム人も20世紀の初め頃からコーヒーを飲みだした。フランス文化の影響を受けたカフェは、まず知識人や中流以上の事業家らが集う場所となった。1920年代のサイゴン中心部では「ル・バゴド」「ジブラル」「ブロダード」といった有名カフェがオープン、1954年以降は北部出身の知識人や事業家が北部スタイルのカフェをサイゴンに持ち込んだ。

 1960~1975年のベトナム戦争時代、南部ではカフェで叙情的な歌や反戦歌などの音楽を聞く習慣が定着した。特にチン・コン・ソンやゴ・トゥイ・ミエンなどの音楽家の歌曲が好まれた。この時代、北部でカフェがあるのはハノイとハイフォン市だけだった。1975年以降、コーヒーをカフェで飲む習慣は全国的なものになっていった。

 ベトナムコーヒーにはベトナム近代史の苦味と甘味が凝縮されている。週末の昼下がり、ベトナムコーヒーの歴史に思いをはせて、ゆっくりとまどろんでみてはいかがだろうか。

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