ハノイ市バーディン区ディエンビエン街区レチュック通り8B番地で建設中の高層ビル「ディスカバリー・コンプレックス2(Discovery Complex 2)」案件(通称:キンドタワー)の調査結果を踏まえ、同区人民委員会は15日、投資主に対し1億VND(約54万円)の罰金を科すと共に、違法建築部分の取り壊しを命じた。
(C) vneconomy |
これに伴い、同ビルの工事は一時中止となる。投資主は10日以内に罰金を国庫に納付し、具体的なスケジュールを含む違法建築部分の取り壊し計画案を管轄当局に提出しなければならない。投資主がこれに応じない場合、当局は罰金を強制徴収すると共に、強制的な取り壊しを行う方針だ。
躯体工事が既に完了した同ビルの高さは、建設認可の時点で計画されていた53mを大きく上回る69mに達している。また、当初の設計は先端に向かって徐々に細くなるくさび形だったが、現在の形は計画と全く異なる長方形になっている。投資主は調査結果を認めた上で、違法建築部分の取り壊しを約束している。
なお、同ビルが位置する政治中枢のバーディン広場周辺には、ホー・チ・ミン廟や国会議事堂をはじめとする国の重要施設が点在しており、景観保護と国防・治安維持のため、区内では最高11階建てまでしか許可されていない。