定年退職年齢引き上げ案、社会保険庁も提言―年金負担増で

2016/10/28 14:55 JST配信

 ベトナム社会保険庁によると、ベトナムの現行の定年退職年齢(男性60歳、女性55歳)は平均寿命が67歳だった1960年に規定されたもので、平均寿命が73歳まで延びている現状に即していないという。年金の給付期間は、1人当たり平均13年間の試算に対して実際には平均19年間に延びており、社会保険基金の収支バランスが崩れている。

(C) vnexpress, Hoang Phuong
(C) vnexpress, Hoang Phuong

 また、統計によると、規定の定年年齢で退職する人は全体の約40%に留まり、実際には約60%の人が定年年齢よりも前に早期退職しているという。こうした中、保険料を引き上げれば労働者や企業の負担になるため、ベトナム社会保険庁は平均寿命に即して定年年齢を引き上げるべきだとしている。

 これに先立ち、労働傷病兵社会省は9月、2017年に政府へ提出予定の労働法改正案に対する意見聴取を行った。この中には、定年年齢を男性62歳、女性58歳に引き上げる案が盛り込まれている。同案は2014年の社会保険法改正時にも提案されたが、国会で否決された。

 なお、VNエクスプレス(VnExpress)紙がオンラインで実施した読者アンケートでは、19%が「定年年齢を引き上げるべき」、81%が「定年年齢を上げるべきでない」と回答している。

[Doan Loan, VnExpress, 26/10/2016 | 17:44 GMT+7, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 第12期(2016~2021年任期)共産党中央執行委員会第6回会議でこのほど国民の保護や扶助の強化および健康...
 北部・中部・南部の労働者5000人を対象としたベトナム労働総連盟のアンケート結果によると、労働者の90...
 労働傷病兵社会省は4月21日から6月21日までの2か月間にわたり、労働法改正案の第2次草案の意見聴取を行...
 労働傷病兵社会省は現在、2012年労働法改正案に対する意見を募集している。地域別最低賃金、残業時間、...
 労働傷病兵社会省は現在、2012年労働法改正案に対する意見を募集している。労働傷病兵社会省法制部によ...
 労働傷病兵社会省は2日、労働法の実施状況について企業との会合を開催した。同省のファム・ミン・フア...
 政府は、一部の幹部及び公務員の定年年齢引き上げに関する労働法第187条第3項をガイダンスした政令第5...
 労働傷病兵社会省と国際労働機関(ILO)は2日、ベトナムの年金基金と財務状況に関するシンポジウムを共...

新着ニュース一覧

 海外市場調査や海外事業伴走支援などを手掛けるシンガポールのグローバルアングル(GLOBAL ANGLE)は、ハ...
 商工省によると、2025年におけるベトナムの輸出入総額は推定で約9200億USD(約144兆円)となり、過去最高...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ベトナム建設省は19日、ラオカイ~ハノイ~ハイフォン間鉄道建設事業の第1サブプロジェクトの着工式を...
 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロ...
 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社...
 軍事ウェブサイトのグローバル・ファイアパワー(Global Firepower=GFP)が発表した2025年版の世界軍事...
 ファム・ミン・チン首相は20日、ペトロベトナムグループ(Petrovietnam=PVN)のレ・マイン・フン会長を...
 再生可能エネルギー事業を手掛けるイーレックス株式会社(東京都中央区)は、同社が開発を進めている西北...
 一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は15日、ベトナムの新たなドローン産業団体であるベトナム低...
 電子機器・電気機械器具の製造・販売を手掛けるコーセル株式会社(富山県富山市)は、海外子会社(非連結...
 ベトナムで初となる軽量軌道交通(LRT)路線が19日、南部メコンデルタ地方アンザン省フーコック特区(島)...
 米国の調査機関World Population Review(WPR)が先般発表した
 ホーチミン市では現在、計1万8613台のタクシーが運行されており、このうち電気自動車(EV)が1万3124台で...
 レ・タイン・ロン副首相はこのほど、「2025~2035年の外国語教育強化計画および2045年までのビジョン」...
トップページに戻る