米国ニューヨークで開かれている第71回国際連合(国連)総会で3日、国際法委員会(ILC)委員選挙が行われ、グエン・ホン・タオ駐クウェート大使がベトナム人として初めて同委員会アジア太平洋グループの委員に選出された。任期は2017~2021年。
(C) infonet, タオ氏 |
タオ氏は国際法の専門家で、国家国境委員会の副主任、周辺諸国との国境協定交渉団団長、2012年ベトナム海洋法編纂法律顧問などを歴任した。また、駐マレーシア大使(2011~2014年)など外交部門でも40年の経験がある。
今回、日本からは上智大学名誉教授の村瀬信也氏が148票(有効投票数191票)を獲得し、委員に再選された。村瀬氏は2009年に補欠選挙で選出されて以降、同委員会委員を務めている。
ILCは国連総会決議によって1947年に設立された補助機関で、34人の委員からなる。アジア太平洋グループには現在、中国、日本、韓国、インド、タイ、インドネシアから6人が参加している。任期は5年間で、2017年からアジア太平洋グループの割当人数は7人になる。今回の選挙では、割当人数7人に対して10人が立候補していた。
ILCの主な役割は国際法や条約の草案を作成することで、これまでに1958年海洋法条約や外交・領事関係ウィーン条約、条約法条約などの草案を起草している。